足立区議会 2017-09-27
平成29年 9月27日文教委員会-09月27日-01号
平成29年 9月27日
文教委員会-09月27日-01号平成29年 9月27日
文教委員会
午前9時58分開会
○吉岡茂 委員長 定刻前ではありますが、皆様お揃いでありますので、これより
文教委員会を開会いたします。
○吉岡茂 委員長 まず初めに、
記録署名員2名を私からご指名させていただきます。
鴨下委員、へんみ委員、よろしくお願いいたします。
○吉岡茂 委員長 それでは、議案の審査を行いたいと思います。
(1)第81号議案 足立区
育英資金積立基金の設置、管理および処分に関する条例の一部を改正する条例、(2)第82号議案 足立区
育英資金貸付条例の一部を改正する条例、以上2議案を一括議題といたします。
また、
報告事項の(2)
育英資金貸付事業の見直しについても、合わせて
執行機関からの説明をお願いいたします。
◎
学校教育部長 文教委員会議案説明資料の1ページをご覧願います。
見直しを予定しております
育英資金新制度につきましては、後ほどご説明いたしますが、学資金の
返済支援助成を中心にしたものとなっております。したがいまして、
育英資金積立基金の設置、管理および処分に関する条例で規定している処分事由につきまして、
貸付条例に定める学資金の他、要綱で定める補助金の原資とする規定を追加し、合わせて文言を整理する必要がございます。
改定内容の詳細は2ページに添付してあります
新旧対照表のとおりでございます。
施行月日は公布の日でございます。
続きまして、3ページをご覧願います。
育英資金新制度は、要綱でその内容を規定し、本年度10月下旬の秋募集から実施したいと考えておりますが、新
制度施行後も新旧両制度の申込み状況などを注視し、現在、想定できていない課題などにも対応しながら、より充実した完成度の高い制度にしていく必要があると考えているため、平成32年度の
貸付開始者までは、
現行制度による貸付けを並行して実施する予定でございます。そこで、
現行制度におきましても
経済的理由により修学が困難なものが貸付けを受けやすくなるよう、奨学金の併用に関する規定と
連帯保証人に関する規定を改正したいと考えております。
具体的な改正内容といたしましては、まず、1点目は
現行制度では他の奨学金との併用を認めておりませんが、同種の学資金を他から借受けていても原則として
育英資金の貸付けを受けられることにするというものでございます。
2点目は、
連帯保証人の要件につきまして、これまでは要綱で定めていたものを、規則で定めるということにするというもので、具体的には2人のうち1人は保護者を認めるというものでございます。
3点目は、その
連帯保証人を立てることが困難な場合は、これを免除できることにするというもので、具体的には
児童擁護施設入所者、あるいは
里親出身者などを、その該当者として規則で定める予定でございます。
改正条例の
施行年月日につきましては、本定例会で条例改正の議決を受け、その後、
教育委員会定例会で
施行規則改正の議決を受けた後に、
改正条例と
改正施行規則を同時に施行する必要があるため、10月16日としております。
続きまして、
文教委員会報告資料の2ページをご覧願います。
育英資金貸付事業の見直しについての報告でございます。
区の
育英資金貸付事業は、最近においては一部償還免除型を除き、申込者数が低迷しておりました。そうした中、昨年度におきまして区議会各会派から様々なご意見、ご提案を受けまして、制度の安定的な運営、継続性を担保しつつ、区民のニーズに沿った制度への改善を図ることを目的に、
外部有識者や学校長、保護者を含めた
検討委員会において議論を重ねてまいりました。
ほぼ同時並行で見直しされた国や都における
就学支援制度が
給付型奨学金制度の創設などにより大きく変容し、高校進学に関しましては
実質無償化となりましたが、大学進学に関しては十分ではない面があることから、区の新制度は大学への
進学支援に重点を置くものといたしました。
主な内容は、1に記載のとおり、1点目は、一部償還免除型に成績要件のない特例枠を設定する。2点目は、大学等の
入学準備支援を行うため、国の
教育ローン利用への
支援助成制度を創設する。3点目は、国の第一種
奨学金利用者に対する返済の
支援助成制度を創設するというものでございます。
詳細は資料3ページに概要を記載しておりますのでご確認願います。
新たな制度につきましては、必要な方に十分に利用されるよう、周知に力を入れてまいります。広報紙や
ホームページの活用、ポスターやチラシの配布はもちろんのこと、
区内都立高校での説明会や、
区役所庁舎等での
保護者相談会を開催する予定でございます。
説明会や相談会に当たりましては、区の制度だけではなく、国の制度も含め、利用者の立場に立った情報提供を行いたいと考えております。
日本ファイナンシャルプランナーズ協会と連携に向けた協議を行っているところでございます。
○吉岡茂 委員長 ご苦労様でした。
ただいまの説明につきまして、何か質疑ありますでしょうか。
◆
針谷みきお 委員 何点か質問させていただきたいと思います。
全体として見れば、これは非常に大きな前進で、近藤区政のもとで子どもの貧困対策をはじめ、こういった政策が進むことは高く評価したいと思っております。
なおかつ、その上に立って、この新しい制度で、本当に学生のいわゆる就学が維持できるのかという問題について幾つかお聞きしたいなと思うのですが、まず、大学の入学金とか授業料、総体として見ると、
国公立大学、それから、私学、かなり違うなと思うんですけれども、平均額として国公立では、例えば4大行った場合、このぐらいかかるとか、その辺の見込みについて、区はどのように把握されているのか、金額もできたら答弁していただきたいんですが。
◎
学務課長 まず、国公立でございますけれども、入学金は大体30万円辺りで、授業料については50万円辺りぐらいになります。私立学校につきましては、大体、入学金、授業料を含めますと、1年間で130万円ぐらいが必要と考えております。
◆
針谷みきお 委員 4年間トータルするとどのぐらい、入学金は入学時だけだけど、学費等は4年間、4大の場合はあるので、そのトータルはお幾らぐらいになるの。
◎
学務課長 大体4年間ですと、入学金が30万円ぐらいかかりますので、それを引くような形になろうかと思いますけれども、大体300万円、400万円ぐらいの金額かなと考えております。
◆
針谷みきお 委員 今回
ホームページ、いわゆる
独立行政法人日本学生支援機構の改定に伴って、いろいろ
パンフレットが出ているのを、私も読ませていただきました。この
日本学生支援機構が出しているサイトで、国立大学、私立大学のいわゆる入学金、授業料、どの程度かかるのかというのが、質問があって答えているところがあるんですよ。そうすると、今の答弁も全然当たっていないというわけではないんですが、私学と国公立の場合、かなり差があるんですね。例えば国立の場合、この
支援機構のデータでは自宅通学の場合は入学金、授業料を合わせて4年間で242万5,200円と、かなり細かく書いてある。
大学関連経費というのがその他あるということで83万4,000円で、4年間の学費合計は325万9,200円かかりますよと、いわゆる
国公立大学の経費、これでも300万円を超えると。
私学に行くと、私学の例でトップに出てきているのが、なぜか青山学院大学なんですけれども、そこで記載されているのを調べますと、学部によって物凄く違うんですね。例えば文科系だと4年間で450万円ですと、
社会情報学部系だと550万円、理工学部だと640万円だと言っているわけですね。
そうなると、この奨学金を国と合わせた場合に、国立の場合だとかなりいいかなという気はするんですけれども、問題は私学に行きたいという場合に、これだけで学費が賄えるのかなという問題があろうかと思うんです。
これは特に
子育てファミリー層の年収が、かつて600万円を超えていた中で、今は
最低クラスになると400万円以下という状況もあるので、そういう点で言うと年間の4年間をトータルすると、親御さんが大学の学費を全部出すというのはとても無理ということにならざるを得ないかなと。
私はそこでお聞きしたいのは、この新しい制度と旧制度の問題なんですが、
報告事項の3ページの足立区
育英資金貸付制度、平成31年度で募集を終了すると書いてあるんですが、今の学費を調達するいろいろなスキームを考えると、実際にお子さんを大学に通わせている方、何人かにお聞きしたんですが、1つは、これは凄くありがたいことだと、この制度は非常に歓迎するということなんだけど、同時にいわゆる
銀行教育ローンの併用を考えている人がかなり多いんですね。そうなると、いわゆる通常の貸付け、今あった、これで言うと通常、緊急募集、こういうものを本当に平成31年度で終了しちゃって大丈夫なのかという問題が投げかけられているんですけれども、その辺についてはどうでしょうか。
◎
学務課長 緊急募集につきましては、私ども今後は国などが、例えば要は国の第一種無利子型ですけれども、これまでは予算の枠という制限があったんですけれども、そういったものが撤廃されたということを受けて、無利子、有利子も含めると相当な金額を貸付けすることができると。
それから、緊急枠につきましても、国のほうは来年度入学者というだけではなくて、
在学者向けの制度もきちんと整備されていますので、それを活用していただきたいと。
そういった在学者も含めて、今回、助成の対象としたいと考えております。
◆
針谷みきお 委員 答弁をちょっとかみ合わせていただきたいんですけれども、制度は私もわかっているんですよ。そして前進していることもわかって、評価もしているし、足立区は23区の中でも大学生に照準を当てていることも評価しているし、別に追求しているのではなくて、問題は、私が言ったように、私大などに行ったときに、先ほど言ったような金額を今の制度の改善だけで賄えるのかという疑問があるということなので、例えば、金額的に640万円というとかなり厳しいよね、厳しいと思うんですけれども、そういうこの制度のまま終了ということでいいのか、先ほどの
学校教育部長の報告でも、今後、経緯を見ながらという話もあるので、私はこの平成31年度で募集を、いわゆる貸付けのほうを終了するということは、今の段階ではちょっと早いのかなという疑問というか、そういうものを持っているわけです。その辺についての判断も含めて、これは
学校教育部長に聞きたい。
◎
学校教育部長 針谷委員のご指摘いただいた点、私どもも一定程度は想定しております。それも含めまして、現在、想定できていない課題等、これも出てくる可能性がございます。まずは、今、抜本的に見直したこの制度を着実に実行していくと。その後、これで進学の後押しがきちっとできているかどうか、そういった効果を検証しながら、より良い制度にしていくということで、現在はそのように想定をしておりますけれども、また改めてその後の状況を見て判断をさせていただきたい、そのように考えております。
○吉岡茂 委員長 よろしいですか。
◆へんみ圭二 委員 ちょうど1年前の
決算特別委員会で、勉強だけではなくて体育の得意な子どもや音楽の得意な子、そういう一芸に秀でた子が大学に進めるような
制度づくりをしていくべきではないかというような質問をさせていただいて、そのときに区長からも、そういった特例というものも考えていきたいというお話をいただいている中で、今回こうして成績要件なし、
学校長推薦という枠を設けていただいたというのは、非常にすばらしい仕組みが今回こうして提案をしていただいたなと思っております。
その中で
学校長推薦というところは、例えば、どのような基準で、多数の応募があった場合に選定していくのか。家庭状況のより厳しい子を選んでいくのか、それとも何か一芸に秀でた部分というものを重視していくのか、その辺りの基準というのは、どのようにお考えになっているのでしょうか。
◎
学務課長 特例枠につきましては、私どものほうである一定の基準を設けて、例えば英検を持っているとか、いろいろなスポーツとかでも活躍をしている方というような形の基準を設けて、それを学校にお示しをして、出していただきたいと思っております。
その中での選考につきましては、所得の低い方を優先に選考していきたいと考えております。
◆へんみ圭二 委員 家庭環境が厳しくとも、こうした足立区の制度によって世界に羽ばたいていくこともできるような、そういった
子どもたちがどんどん出てくるようなということを非常に期待をしていきたいなと思っておりますけれども、一方で、この
育英資金の貸付けの中で滞納しているというのは、どういった状況になっているのでしょうか。
◎
学務課長 残念ながら貸付金の滞納者はいらっしゃいます。収納率から言うと、現年度については90%を超える収納率があるんですけれども、過去に滞納している分についてはかなり低くて、平均すると大体7割ぐらいの収納率となっております。ただ、1年間、全くお金を納付していないという方は大体10人余りなんですね、他の方は分割をしながら納めているというのが現状でございます。
◆へんみ圭二 委員 私の友人でも、36歳になりましたけれども、それでもまだ
育英資金、借りたものをずっと返し続けているという友人がおりますけれども、なかなかずっと返し続けるのも大変だというところで、でもしっかり返さなきゃいけない、返し続けている、そういう人たちがほぼ大多数だということで安心しましたけれども、どうしても返済をしてくれないという方々に対してはどのような対応をされているんですか。
◎
学務課長 現状、
連帯保証人制度もありますので、ご本人だけではなくて、そういった方に対しても返済を求めているところでございます。
ただ、例えば自己破産であるとか、お亡くなりになったとか、そういった本当にやむを得ない場合につきましては、これは返済できないということで、免除という形をとらせていただいております。
◆佐々木まさひこ 委員 それでは、私のほうからも、私どもも様々、入学の時期になって奨学金どういう種類があるのか、借りられる場合はどうしたらいいのか、保証人はというご相談を様々受けることがあるんですが、今回、国も給付型の奨学金を拡充し、第一種無利子型の枠も大きく拡大している中で、今回の足立区の
育英資金制度というのは、そういった借りた方に対する、どちらかというと支援、返済を応援するという形の制度の枠組みになっていますね。
給付型奨学金は、今年度はまだ、かなり借りられる方は絞られていますけれども、来年度から大きく広がっていくとは思うんですが、ここに関して、結局、入学金を何とかしたい、それから、授業料の前納を何とかしたいという方へは、そういった国の制度等をしっかり指し示していくという方向性ということなんでしょうね。
◎
学務課長 今回の制度をつくるに当たって、やはり
佐々木委員ご指摘の
入学準備金、これが非常に課題になっているということで、今回、奨学金に加えて国の
教育ローンを使ってのそういった準備をしているという方が多数おるということで、それを助成すると、支援をするという形をとらせていただきます。
◆佐々木まさひこ 委員 それで、これから制度のいろいろな形で不備があれば軌道修正しながらというお話なのであれなんですが、国の
教育ローン利用、9月募集、12月募集と、既にAO入試とか推薦とかあればかなり早くから入学が決まっていくと思うんですが、これは入学した年度の4月、6月に助成なんですよね。これは入学が決まっているのであれば、それで国の
教育ローンの利用が既に決定しているのであれば、その年度の前に助成していただいても、国の
教育ローンをある意味、15万円も減額して借りられるということにもなろうかなと素朴に思ったんですけれども、そういうのはどうなんでしょうか。
◎
学務課長 私ども助成するに当たっては、きちんと入学金に充てたということを確認する必要があるので、その納めたということを確認させていただいた後に助成したいと思っております。
ただ、AO入試とか時期が早いので、私も今回2回に分けたんですけれども、支払いの時期につきましては少し検討させていただきたいと思っております。
◆佐々木まさひこ 委員 なるべくこういうのは柔軟に対応していただいたほうがありがたいかなと思いますので、よろしくお願いします。
◆
鈴木あきら 委員 私から、今回、区の決断ですね、本当に評価させていただきたいと思います。また、私たちもうれしく思っております。
そういう中で、第82号議案で1点だけ確認なんですが、
連帯保証人の免除で
児童養護施設入所者、それから
自立援助ホーム入所者、これはよくわかるんですが、もう1点、これも類似ということで考えれば、もちろんそれは当たり前でいいとは思うんですけれども、この
里親出身者ということについてという、この部分での一般的な文言で、もちろん入るかどうかというのを含めて、区の決断の規定の何か確たる原因というか、それはあるのでしょうか。
◎
学務課長 現状から見て、児童養護
施設入所した場合でも、ずっと長くそこにいられるというわけではなくて、ある程度を見越して、自分の家に戻る、若しくは里親に入れる、要は里親っていう
施設入所ではない方向性で、方向性としては行っておりますので、そういった方でも
施設入所者と同等の家庭の困窮さというのは見られると思いますので、その方はやはり入れる必要があると考えた次第でございます。
◆
鈴木あきら 委員 裾野が広がるというのはとてもいいことで、私たちもこれはありがたいと思うんですけれども、その点だけちゃんとしたものをしっかり持っていないといけないのかなと思ったので質問しましたので、よろしくお願いいたします。
◆
針谷みきお 委員 聞き忘れてしまったので、この足立区のことではないんですが、ちょうど併用ということなので、いわゆる
日本学生支援機構の旧
日本育成会の奨学金の中で、第一種奨学金無利子と有利子の第二種がありますよね、この関係なんですが、1つは第一種の場合は優れた学生及び生徒で
経済的理由により修学困難と、学力、家計、人物、健康に関する基準を満たす必要があると、ある程度ハードルがあるわけですね。ところが第二種の場合は、その有利子を通っているから、そのことは記載されていない。
問題は、年率利子があるということに関しては、いかがなものかという意見もありまして、これは
教育長会なり区長会なりで、いわゆる旧
日本育英会の、
日本学生支援機構のこの
奨学金制度そのものも、ある程度、所得に着目するとか、そういう形で改正する必要があるのかなと思うんですが、その辺については担当の部長会とか、国の制度はこのまま受入れるということで進むのか、それともやっぱり無利子の方向を前進させるべきだと考えているのか、その辺の国の制度との関係についての議論はされているかどうか、もしされていないようでしたら、是非その辺もやって、意見書上げるなり、何かやる必要があるのかなと私はちょっと思っているんですね、どうでしょうか。
◎
学校教育部長 国の
奨学金制度に関しましては、特に議論はされておりません。ただ、国のほうも、今回かなり抜本的に見直しをしたということで、当面はこの制度を着実に実施して、先ほどの私の答弁と同じ趣旨でございますけれども、効果を検証しながら、より良い制度に向けて研究を続けていくというスタンスであると理解しております。
◆
針谷みきお 委員 やっぱり私が一番心配なのは、有利子があるというのと、無利子の場合は別のハードルがあると、この辺は国の制度も改善していく必要があるんじゃないかと思っているので、これは再度いろいろ、それぞれの
担当部長会なり
教育長会なり、
区長会等で検討していただいて、意見を上げるなり、是非上げていただきたいということだけ要請して終わります。
○吉岡茂 委員長 他に質疑、よろしいですか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
○吉岡茂 委員長 それでは他に質疑なしと認めます。
次に、各会派からの意見をお願いいたします。
◆鹿浜昭 委員 可決でお願いします。
◆吉田こうじ 委員 可決でお願いします。
◆
針谷みきお 委員 賛成です。
◆
鈴木あきら 委員 可決です。
◆へんみ圭二 委員 可決です。
○吉岡茂 委員長 これより採決をいたします。
本案は原案のとおり可決すべきものとすることにご異議ありませんか。
[「異議なし」と呼ぶ者あり]
○吉岡茂 委員長 ご異議ないと認め、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
以下の審査に直接担当でない
執行機関の退席を認めます。
[
執行機関一部退席]
○吉岡茂 委員長 これより、請願・陳情の審査をいたします。
まず初めに、(1)27
受理番号44 情緒障がい
等通級指導学級での指導の存続と情緒障がい児教育の充実・発展を求める陳情、(2)28
受理番号12 中学校の
特別支援学級通級指導学級(情緒等)の増設等を求める陳情、(3)28
受理番号13 中学校の
特別支援学級通級指導学級(情緒等)の「
特別支援教室」について
検討委員会設立等を求める陳情、以上3件を一括議題といたします。
執行機関の説明をお願いいたします。
◎
こども支援センターげんき所長 こちらにつきましては、前回の委員会以降、まず小学校の
特別支援教室の設置につきましては、来年度設置いたします20校向けに、
保護者説明会を9月に全体で4回ほど実施させていただきました。全体4回で、280名の保護者の皆様にご出席いただいているところでございます。
また、9月25日に陳情にございます中学校の
特別支援教室関係の
検討委員会につきまして、第2回の
検討委員会を9月25日に開催させていただきました。現在の小学校の
特別支援教室の状況や課題、また今後、中学校の設置に向けての課題についての議論をしたところでございます。
○吉岡茂 委員長 ご苦労様です。この件につきまして、何か質疑ございますか。
◆
針谷みきお 委員 これはことしの4月に、いわゆる
特別支援学級の設置意向、それから通級の設置意向の数が出ていまして、それで全部で相当数に及ぶと、この時点では約800名だったんですが、その後、現状では1,000名を超えたかなと思っているんですが、その辺の数と、それから通級の場合、弱視から始まって難聴、言語、情緒がありますが、本会議の答弁でも、この情緒のところについては今、通級合計220名ぐらいいて、そのうち3校で約113名となっていますけれども、その辺の状況の変化はあるのかないのか、これも数だけでいいですから。
◎
こども支援センターげんき所長 全体ではまだ1,000名までは行っておりませんで、900名台でございます。
通級のほうの3つの、全体で4つにつきましては、
針谷委員おっしゃったとおりの数で特に変化はございません。
◆
針谷みきお 委員 そうすると、今、900名ですよね、それで今後、この計画で言うと平成30年度、新たに新しいブロックということで提起されているのが、平成30年度実施校として出ていますけれども、20校、これは江北小から始まって東伊興小までありますけれども、これもし全部設置した場合、総体の人数がどのぐらいになると見込まれているのか、説明会は280名だから、そのまま280名増えるということでもないのかなと思うんですが、その辺はどうでしょうか。
◎
こども支援センターげんき所長 全体ではおよそ1,200名程度になるのではないかと事務局では考えております。
◆
針谷みきお 委員 これは区の
特別支援教室についての
パンフレット、
ホームページ等で、いわゆる発達障がいのお子さんに対しての対応が明記されているわけですね。これ、かつても東京都の第3次基本計画のお話もしましたが、三層構造で固定学級、通級学級、そして、今、
特別支援教室、こういうものを推進していくというのは、東京都側は変わっていないということなんですが、それで、私は確かに東京都で言う巡回
指導教諭を配置し、専門員が配置され、各学校に設置をされていること自体はいいことだし、前進を今後していくということでいいと思うんです。
ただ、問題は、この
特別支援教室の、これは小坂さんの名作だと言われていますけれども、
特別支援教室の足立スタンダード、読ませていただいて、なかなかよくできている部分があるなと、よく判断をして情緒不安の傾向のお子さんはこうなっていると書かれている。ただ、私は、具体的な対応の仕方というのは本当に難しいんだなと、今、NHKが毎朝、「あさイチ」で特別支援のお子さんの対応の仕方について、事例が出たり、きょうも家族全員が夫以外、奥様も子どもも全員が発達障がいだということで、どう対応するのかと非常に興味深い報道を実はしていたんですね。ご覧になった方もいらっしゃると思いますが。
その対応の仕方というのは一律にいかない、非常に難しい、いわゆるセンシティブな、こちらがわからないような感情の動きがあるんですね。突然怒り出したり、ご主人とトラブルがあってどうしようか、解決策、そのNHKで出ていたのは、「私を火星人だと思ってください」とお母さんが、奥さんが言ったと、そうなのかと言ってご主人が対応を変えたと、それから関係が凄くよくなったという話を、これはあくまでも一つの事例なんですが、対応の仕方を間違うと二次障がいがあるというのが、東京都の案にも出ていて非常に。
現実に私も通級の新しくできた先生方の意見を聞いたり何かしているんですけれども、やはりまだ試行錯誤で、いわゆる巡回指導が果たされているというような状況にはとてもないと、私は実は感じを持っているんですね。これについて、今後の問題なんですが、現段階で通級に通われている229名のうち、私は半分以上は在籍校の
特別支援教室に戻りなさいよと言った場合に、不登校になってしまったり、新たな障がいになってしまうような状況というのが生まれかねない状況がまだあるのかなと、ちょっと思っているんですね。その辺で言うと実態的に区教委として、これはこども支援センターげんきでも、教育指導課でもいいんですけど、そういう現状の今の20校以外の、今現在やっている49校のところでのお子さんの状況とか、その辺を把握して、いわゆる通級でないと通えそうもない子どもというのは、何人ぐらいいらっしゃるかってつかんでいらっしゃるのかしら。
◎
こども支援センターげんき所長 現在、通級に通われているお子さんが、通級でないとだめかどうかと、申しわけございません、そこまでの状況把握は現在しておりません。
◆
針谷みきお 委員 やはりそうだと思うんです。
今までの既定の方針では平成30年度に
特別支援教室が全校に配置されたときには通級を廃止すると、これはずっと言ってきたことなんですけれども、これは今の段階で見ると何らかの対応を実際にお母さん方やお子様の現状を把握しないと、今のようにマスコミで特別支援教育について、あれだけNHKが連続でやっている中で、足立区が特別支援通級学級を廃止しましたと。これだけの矛盾が出てきましたというようなことが出されると、区長帰っちゃったからあれだけと、やはりダメージになってしまうと思うんです。そういう点では、現状の状況を把握するような何らかの調査なり対応をとる必要があるんじゃないかと思っているんですが、その辺はいかがでしょうか。
◎教育長 足立区としては、この特別支援に力を入れるということは再々申し上げているところです。特に情緒のこの
特別支援学級については、児童、それから保護者、それから教員の負担をできるだけ軽減しようということから、全校にそういった教室を設置して、巡回ではなくて、そこ全部が拠点なんだという思いで進めてきたところです。
これはインクルーシブ教育という点でもマッチしていると思いますし、全体で3%、あるいは5%と言われている中で、一つのところに集めてというよりは、全教員がそういう思いで、あるいは隣の子どもの、実はその隣の子どももそういったことがあるんだということが理解できるような、そういったところに狙いがあるわけです。
ただ、今、
針谷委員がお話になった、特別の事情がある子どももいるのではないかという点については、今、
こども支援センターげんき所長から話がありましたけれども、実態把握をして、その上でどんな対応かできるのかということは考えなければいけない、そういった個に応じた教育も必要だと思っておりますので、是非、調査をさせていただいた上で、どんな対応をとるのかということも考えさせていただきたいと思っております。
◆
針谷みきお 委員 今は教育長からそういう答弁をただいたので、質疑はこれで終わりますけれども、やはり特別支援教育という非常に難しいお子さんの状況を把握し、それが子どもの全面発達につながるような努力を、区教委がやっていただくということは非常に重要でありますし、また、そういう点では、要するに竹を割ったような結論をここで切りますとか、そういうことはやってはいけないのかなと、私は思っています。
もちろん全校に配置して、教室ができて、そしてその先生たちや、また、その施設だってまだ半分、この図面を見ると半分切って教室半分で使っていたり、現実問題としては、まだ十分な状況ではないですよね。そういうのも全部施設的にも整備をされ、そして教員がきちんと配置され、スキルも上がる、いろいろな子どもに対しての対応ができる。そうなったときに、私は配置することがだめと言っているんじゃないんですよ。配置というよりスローランディングですね。そういうふうにしていく必要があるので、その辺については、教育長が調査をしていだたくということなので、それでいいんですけれども、是非そういうことも頭に入れていただいて、是非、スローランディングして親御さんたちに不満や、区教委は言ったことと、やったことが違うじゃないかとならないように、是非、対応していただきたい。
○吉岡茂 委員長 他に質疑ございますか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
○吉岡茂 委員長 他に質疑なしと認めます。
続きまして、各会派からの意見をお願いいたします。
◆鹿浜昭 委員 継続。
○吉岡茂 委員長 3件とも継続でよろしいですか。
◆吉田こうじ 委員 3件とも継続でお願いします。
◆
針谷みきお 委員 今、教育長から答弁いただいたので継続で。
◆
鈴木あきら 委員 3件とも継続です。
◆へんみ圭二 委員 継続です。
○吉岡茂 委員長 これより採決をいたします。
本件は、継続審査とすることにご異議ありませんか。
[「異議なし」と呼ぶ者あり]
○吉岡茂 委員長 ご異議ないと認めます。継続審査と決定いたしました。
次に、28
受理番号25 拉致された日本人の人権と帰国を求め東京朝鮮第四初中級学校の補助金を停止することを求める請願を単独議題といたします。
前回は継続審査であります。
委員長より委員の皆様に申し上げます。
委員会開会前に開催されました正副委員長において、10月6日金曜日に予定されておりました東京朝鮮第四初中級学校への現地視察については、延期と決定させていただきました。
なお、今後の視察の日程等につきましては、受入れ先の都合等もありますから、正副委員長にご一任いただき、後日、各委員宛に通知することといたしますので、ご了承願います。
それでは質疑に入らせていただきます。何か質疑はありますか。
よろしいですか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
○吉岡茂 委員長 質疑なしと認めます。
各会派からの意見をお願いいたします。
◆鹿浜昭 委員 継続でお願いします。
◆吉田こうじ 委員 継続でお願いします。
◆
針谷みきお 委員 これも毎回言っているんですが、不採択。
◆
鈴木あきら 委員 継続です。
◆へんみ圭二 委員 継続です。
○吉岡茂 委員長 それでは、これより採決を行います。
本件は、継続審査とすることに賛成の方の挙手を求めます。
[賛成者挙手]
○吉岡茂 委員長 挙手多数であります。よって継続審査と決定いたしました。
次に、(5)
受理番号9 医療的ケア児への支援強化についての陳情を単独議題といたします。
前回、継続審査となっておりますが、
執行機関、何か説明ありますか。
◎
こども支援センターげんき所長 こちら、医療的ケア児への支援強化につきましては、看護師等の学校現場への配置という部分に関しましては、足立区でも実績がございまして、文部科学省のこのインクルーシブ教育システム推進事業の補助金の申請をしたところでございます。
内定をいただきましたので、今回の第3回定例会のほうに提案してございます一般会計の補正予算のほうに計上させていただいたところでございます。
○吉岡茂 委員長 本件につきまして、何か質疑ございますか。
◆
針谷みきお 委員 これは以前、私も区がそのように対応して、国の補助金をもらうようなシステムも申請して、それで今のお話では内示をいただいたということですが、これはどのぐらいの人員配置と予算、具体的に出されている学校とかありますよね、どの部分が採択されたのかちょっとお伺いしたい。
◎
こども支援センターげんき所長 現在、十一中にお子さんがいらっしゃいまして、その方への介助員ということで看護師が配置されております。その部分につきまして申請いたしまして、補助金が認められたという状況でございます。
金額としては、補正に計上いたしましたのは94万2,000円、国の3分の1ということでございますので、その金額となっております。
◆
針谷みきお 委員 そうすると、この国の制度というのは、いわゆる対象児童・生徒が出てきたときに、その学校ごとにその事業を適用するかどうかを申請して、そして国が採択をした場合に補助金が出ると、そうすると現実に他の数校で通っていますよね、そういうところのお子さんについては、実際に今、配置されている補助員なり看護師なりいるかと思うんですけれども、それについては全部、区が財政的に補填をしているのか、その辺はどうでしょうか。
◎
こども支援センターげんき所長 現在、その他の学校に配置されております介助員につきましては、特にそういう資格をお持ちの方ということではございませんので、区が単独でやらせていただいているという状況となります。
◆
針谷みきお 委員 これ、陳情文にもありますが、医療的ケアという児童・生徒というのは、私もいろいろお聞きしたところ、本当に大丈夫かなという状況のもとでも、普通学級に行っているという状況をお聞きしますと、そういう特別なケアする体制がなければ、とても普通学級にはいれないという状況だろうと思うんです。それで、私は既に前回ちょっとこれを即採択だという話をしたんですが、現実の問題として、区がこの陳情で言っている部分の、この部分についてはまだ課題だと思っている部分とか、システムとか、その辺についてちょっとお聞かせ願いたいんですが。
◎
こども支援センターげんき所長 この医療的ケアの必要なお子さんへの取り組みということですけれども、やはりそれぞれのお子さんによってケアが必要な状況が違うということ、また、学校の校舎のつくりであるとか、環境そのものも違うということ、また、学校の教員を含めた支援体制であるとか、あと、児童が所属する学級の
子どもたちへの様々な支援なども必要となってまいりますので、全体で非常に様々な場面で協力をしながらやっていかないと、なかなか体制づくりは厳しいと思っております。
ですので、まだまだこの体制づくりというところでは、足立区では道半ばと言いますか、まだまだ緒についたばかりというのが現状かと思っております。
◆
針谷みきお 委員 その施設のことはよくわからないんだけれども、具体的にいう課題だと、例えば、いろいろな聞いたことのないような名前の難病とかですよね、それで、そこには看護師をつけなければいけないとか、いろいろな職種とか、いろいろなそのお子さんに合ったような状況をするために、私は区がそのシステムを、今は1人しか採択していないという段階で、この陳情が求めていることは、そういうお子さんがいたときに、区がどのようなフォローをしてくれるのかということを問うているのかなと思っているんですね。
ですから、もう少し課題を、この問題とこの問題が解決しないとなかなか区としては受入れることは難しい、なかなか広げられないという課題をどのように考えているのか。
予算をつければけりがつくのかという気もするんだけど、ただ、そこの点についてはどのようなシステムで、どのような体制をとっているのかというのは、我々ももう少し勉強したいので、その辺について、もし吉岡委員長、この課題、凄く複雑かなと思うので、区教委もちょっとまとめていただいて、こういう課題とこういう課題があるよというものを次回出していただけないかと思っているんですが、いかがでしょうか。
○吉岡茂 委員長 いかがですか。
◎
こども支援センターげんき所長 この陳情につきましては、就学前からというところも含めて非常に幅広いものと思っております。ですので、次回までにというところは、ちょっと厳しいかもしれませんけれども、庁内での検討等を含めてのご報告という辺りは、検討させていただいて報告させていただきたいと思います。
○吉岡茂 委員長 よろしいですか。それでは、なるべく早い段階でご報告をお願いいたします。
他に質疑ございますでしょうか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
○吉岡茂 委員長 他に質疑なしと認めます。
これより各会派からの意見をお願いいたします。
◆鹿浜昭 委員 継続でお願いします。
◆吉田こうじ 委員 継続でお願いします。
◆
針谷みきお 委員 前回まで採択と言っていたんですが、資料要求もしているので、これは継続です。
◆
鈴木あきら 委員 継続です。
◆へんみ圭二 委員 継続です。
○吉岡茂 委員長 それでは、これより採決をいたします。
本件は、継続審査とすることにご異議ありませんか。
[「異議なし」と呼ぶ者あり]
○吉岡茂 委員長 ご異議ないと認め、継続審査と決定いたしました。
○吉岡茂 委員長 次に、所管事務の調査を議題といたします。
(1)幼保小中の連携による基礎学力の定着に関する調査を単独議題といたします。
何か質疑ありますでしょうか。
よろしいですか。
[「なし」と呼ぶ者あり]
○吉岡茂 委員長 それでは質疑なしと認めます。
次に、(2)平成29年度地方都市行政調査についてを議題といたします。
本件の最終的な決定については、前回の委員会の中で正副委員長にご一任をいただきました。正副委員長で協議した結果、調査する都市と施策につきましては、岡山県笠岡市の笠岡市4歳児発達支援事業について、並びに福岡県福岡市の福岡市特別支援教育推進プラン‐福岡いきいきチャレンジプラン‐について、及び福岡県古賀市の日本一通いたい、通わせたい学校を目指した取り組みについてに決定し、議長より委員派遣の承認をいただき、視察地から受入れの了承もいただいております。
事務局の随行は船水調査係長、庶務係河内主任主事であります。
なお、詳しい日程等につきましては、後日、各委員宛通知いたしますので、よろしくお願いいたします。
また、調査終了後の調査報告書の取扱いにつきましては正副委員長にご一任をいただきたいと思いますので、ご了承をお願いいたします。
○吉岡茂 委員長 次に、
報告事項に移らせていただきます。
(1)江北小学校と高野小学校の適正規模・適正配置実施計画(案)の策定について、(2)につきましては先ほど議案の審査でご説明いただきましたので省略させていただきます。(3)校外施設指定管理者評価結果について、(4)平成29年度「全国学力・学習状況調査」の調査結果について、(5)あだち5歳児プログラムの改定及び改定委員会の開催について、(6)養育支援訪問事業の拡充及び子育て応援隊子育てホームサポート事業の見直しについて、まず(1)から(3)を
学校教育部長から報告をお願いいたします。
◎
学校教育部長 文教委員会報告資料の1ページをご覧願います。江北小学校と高野小学校の適正規模・適正配置実施計画(案)の策定についての報告でございます。
実施計画(案)の詳細は別添資料のほうでご確認いただきたいと思いますが、主な内容といたしましては、1に記載のとおり、両校は平成34年度に統合する。新校舎は都住建替創出用地に建設するなどでございます。
統合新校舎の建設計画は、2に記載のとおり、平成30年度に基本設計、平成31年度に実施設計、平成32年度から33年度までが新築工事というものでございます。
今後、地元町会・自治会や開かれた学校づくり協議会、保護者への説明を行うとともに、両校の学校説明会において、入学予定者に対する説明を行い、平成30年度に統合地域協議会を立ち上げ、諸課題を協議してまいります。
続きまして、4ページをご覧願います。
校外施設指定管理者評価結果についての報告でございます。
鋸南自然の家と日光林間学園の平成28年度の業務につきまして、指定管理者評価委員会による評価を実施いたしました。
それぞれの指定管理者は2に記載のとおりでございます。
評価結果は5ページの8に記載のとおり、鋸南自然の家は40点満点中34点で、総合評価Aマイナス、日光林間学園は40点満点中36点で、総合評価Aでございました。
評価項目別の内訳は6ページから9ページまでに添付してあります総合評価シートでご確認願います。
委員会での主な意見は、5ページの9に記載しております。鋸南自然の家では、設備担当者の配置、施設点検、食品添加物などについて、また、日光林間学園では個人情報保護研修、食事、施設内電波状況などについて質疑がありました。
本評価結果は10月ごろに
ホームページに掲載する予定でございます。
○吉岡茂 委員長 次に、(4)(5)につきまして学力定着対策室長から報告をお願いいたします。
◎学力定着対策室長 資料10ページをご覧ください。
平成29年度「全国学力・学習状況調査」の調査結果についてのご報告です。
実施日、対象学年・科目・受検人数等につきましては記載のとおりでございます。
調査結果の概要につきまして、小学校につきましては全ての教科、国語A・B、算数A・Bで平均正答率が調査開始以来、初めて全国平均値を上回ることとなりました。平均正答率が全国平均値を上回る学校の数も多くなっております。
続きまして、11ページでございます。
中学校のほうは、全ての教科で全国平均値及び東京都平均値を下回っており、その差が拡大している状況でございます。
今後につきましては、これらの結果につきまして、足立区
ホームページにおきまして、区全体の傾向・解説とともに各学校の領域別・観点別の詳細結果について、
ホームページで区の学力調査とリンクするような形で公表することとしております。
また、校長会等にも情報提供いたしまして、今後の教育施策の検討資料として活用していくところでございます。
続きまして、資料12ページをご覧ください。
あだち5歳児プログラムの改定及び改定委員会の開催についてでございます。
先般、幼稚園教育要領、保育所保育指針、幼保連携型認定こども園教育・保育要領の改正が国から告示されました。その中では幼児期の終わりまでに育ってほしい姿、いわゆる10の姿というものでございますが、そちらが示されております。
あだち5歳児プログラムでは、育てる子どもの姿を示しており、こちらの保育所保育指針等との整合性を図る必要があるため、今回、改定委員会を開催し作業を進めていくことといたしました。
プログラムの改定委員会の委員につきましては、記載のとおりでございます。4名の学識経験者にも加わって議論させていただくこととしております。
改正のコンセプトといたしましては、まず、足立区教育大綱の理念の反映、それから先ほど申し上げました保育所保育指針等との整合性、また、足立区の子ども関連施策の虫歯予防ですとか食育とか、そういったことの項目の強化、また、0から4歳児までの経験や育ちを意識し、また支援を要する子どもへの対応等を入れていく予定としております。
スケジュールにつきましては、記載のとおりでございます。
今後は、小学校のスタートカリキュラムとの接続を踏まえる必要があるため、教育指導課及び小学校長会と連携を図って調整をしていくこととしております。
○吉岡茂 委員長 ありがとうございました。続きまして、(6)につきまして
こども支援センターげんき所長から報告をお願いいたしたいと思います。
◎
こども支援センターげんき所長 14ページをご覧ください。
養育支援訪問事業の拡充及び子育て応援隊子育てホームサポート事業の見直しについてでございます。
まず、拡充と見直しの内容ですけれども、概要の①養育支援訪問事業「預かり・送迎」、それから、②子育て応援隊子育てホームサポート事業につきましては拡充をさせていただくものでございます。
一方、子育てホームサポート事業「月ぎめ預かり」につきましては、平成30年3月末で終了させていただくものでございます。
こちら、拡充、見直しの理由でございますけれども、養育支援訪問事業につきましては、やはり児童虐待などの件数などが増えておりますので、そこに至らないような支援の強化をしていきたいというものでございます。
一方、子育てホームサポート事業につきましては、様々な一時預かりや送迎を行います子育て支援事業に準じた内容となっていたのですけれども、こちらにつきましては見直しをさせていただきたいというところでございます。
内容につきましては、裏面の15ページにございますけれども、こちらの表にあります養育支援訪問事業につきましては、これまで有料となっていたものを無料とさせていただくということ、また、この養育支援訪問事業の「預かり・送迎」につきましては、今まで40時間という制約がございましたけれども、こちらにつきましては必要に応じて支援の更新ができるということで、更に利用が可能となるというものでございます。
一方、子育て応援隊子育てホームサポート事業につきましては、「預かり・送迎」の部分は継続でございますが、「月ぎめ預かり」の部分につきましては、長時間の預かりなど様々な課題がございますので、今年度末で終了させていただきたいというものでございます。
○吉岡茂 委員長 ご苦労様でした。ただいまの報告につきまして、質疑ありますでしょうか。
◆佐々木まさひこ 委員 私は今、養育支援訪問事業の「預かり・送迎」を拡充していくという部分で、これはいわゆる児童虐待の相談件数の高まりという状況を受けてということですが、この具体的な件数、結構増えているという表現でしたけれども、報告件数は非常に多いとは思いますけれども、実際に児童虐待までは至らなくても育児放棄的な要素があったり、そういうケースって結構多いのでしょうか。
◎こども家庭支援課長 児童虐待の件数でございますが、3年前くらいから急増しているような状況がございまして、3年前は約500件ぐらいだった状況でございますが、この2年が大体800件を超えているような状況でございます。
その件数の中には、先ほど
佐々木委員おっしゃられたネグレクト、あと身体的虐待、あと最近の傾向としてお子さんに対する怒鳴るみたいな形での心理的虐待等々も増えている状況でございます。
◆佐々木まさひこ 委員 この「預かり・送迎」の養育支援訪問事業ですけれども、これはどこが判断して適切に預かりに結びつけていくんですか。
◎こども家庭支援課長 この養育支援訪問事業につきましては、そういった相談を受けた家庭を、私どもケース化というところで、継続的な管理をしているところでございます。そこの中で必要な支援の一つのメニューという形で、私どもが必要勝手ということを判断し、なおかつ世帯のほうが支援を受入れたいというところで支援を入れていくという状況でございます。
◆佐々木まさひこ 委員 そうしますと、相談があって初めて、そういう支援につながるということなんですね。わかりました。
今は様々な形で家庭やアウトリーチで訪問して行ったりということもやっていますけれども、そういったケースで結びついたり、現実、この「預かり・送迎」をやっている件数というのは、どの程度なんですか。
◎こども家庭支援課長 養育支援という部分に限って言わせていただきますと、この資料14ページの一番下のところで、大体20世帯弱のところで関わっているということでございます。
現在、40時間というような、いわゆる支援をして、それの効果を見極めるというところで40時間ということで区切って対応しているところなんですが、そうすると使い切ったら、今度お金がかかるから入れたくないという家庭の状況で、やはり我々入れるべきだと判断したとき等々との兼ね合いがありまして、この部分を拡充していきたいという趣旨でございます。
◆佐々木まさひこ 委員 これはいい方向で、しっかりサポートしていっていただきたいと思いますが、一方、子育てホームサポート事業「月ぎめ預かり」も、現実に21名の実績があるわけですけれども、これ他制度というのはどのような制度になるのか。
◎こども家庭支援課長 一方、このホームサポート事業の「月ぎめ預かり」というのは、就労だとか、あとは求職活動をするので1カ月間、100時間までという形でお子さんを日中預かるという制度でございます。ここの部分についての他制度というのは、いわゆる子ども・子育て支援法に基づく体制の部分でございます。家庭的保育なり小規模保育なり、あとは長時間に至れば認可保育園等々の制度、今、待機児童解消アクション・プランのところで拡充していく部分のほうに移行するというか、そちらのほうの利用を案内していきたいと考えているところでございます。
◆佐々木まさひこ 委員 これはうまくそこにつながればいいですけれども、つながらないというか、それはきちんと区でやっていただけるということで、よろしいですよね。現実には利用しているわけですから。
◎こども家庭支援課長 個別にきちんと説明していきたいと思っております。
子ども・子育て支援制度のほうも今現在、拡充の方向でというところで進んでおりますし、そういったところと合わせて短時間の「預かり・送迎」については、そのまま継続してやってまいりますので、一般でも認可保育園の送迎でこちらの事業を使っているところだってありますので、そういった形の連携の中でご案内を十分していきたいと考えているところでございます。
○吉岡茂 委員長 よろしいですか。
他に質疑。
◆吉田こうじ 委員 全国学力・学習状況調査の調査結果についてということで、小学校は全体的に上がりました。中学校に関しては下回ってしまいましたというお話で報告いただいたんですけれども、区で今後の方針として、9月28日なので明日になると思うんですけれども、掲載されるということなんですが、区で行われている今までの調査と、今回行った調査との、これ明日の掲載を見ればわかる話かもしれないんですけれども、ちょっと前日なものですから、区で捉えている今の足立区の、今まで捉えていた現状の調査と、今回のこの結果との調査の間では、認識的にはどのような差があったのか、また同じ傾向であったのか、その部分、ちょっと教えていただきたいんですけれども。
◎学力定着推進課長 この全国学力調査は4月に行っております。区の学力調査も4月に行っておりますので、対象も学力レベルも大体似たような方々が受検をされていると、結果につきましてもおおむね同様の傾向が出ているということで認識してございます。
◆吉田こうじ 委員 わかりました。
なかなか随所で保護者の方々からも聞かれる話なんですが、何か気がつくと、そういう学力の調査のテスト、きょうテスト、きょうテストという声が結構子どもから聞かれると、これは何と言うんですか、大雑把な印象的な話だとは思いますので、それを具体的にどうこうという話はないと思うんですけれども、例えば区でやって、都でやって、国でやって、いろいろな調査があるとは思うんですけれども、最低限の部分で、国でやっている調査項目と区でやっている調査項目、観点がどうしても違ってくるので、どうしても区でここだけは押さえてやらなきゃいけないんだというものに関しては、これはしようがない話だなと思うんですけれども、国でやって、その他の機関でやって済むものを再度、区でやる必要はないんじゃないかという声も、保護者の方から聞いたこともあるんですけれども、その辺のご認識というのはどうなんでしょうか。
◎学力定着推進課長 足立区では、区、都、国と3通りのテストをやってございますけれども、全てのテストがそれぞれ観点別、領域別が随分異なってございます。しかも、足立区については1学年を抜いて全学年ということですので、その調査結果の活用方法についてもそれぞれが違っているということでございますので、大変多いという印象はありますけれども、このまま継続していきたいと考えてございます。
◆吉田こうじ 委員 なるべく保護者の方々に、国の調査がこういうことをあれしますと、都の調査ではこういうことをあれします、区ではこういうことを調べてと、実際にその調査を使ってお子さんたちのこういうところをこうしたいんだという、方向性というのをきちんと、凄くわかりやすくお話していただけると、何か同じようなテスト何回もやっているよという印象を持たれていると、それこそお子さんたちにも余りいい影響ないんじゃないかと。
その都度、物凄く緊張するお子さんは凄い緊張して、また一つそれも学校に行きたくないなとか、意欲の低下にもつながってくるかもしれませんので、保護者の方々と教員の方々と一緒に足立区の
子どもたちの学力を上げていくという一つの下支えとして、そういう保護者に対する具体的なわかりやすい周知も、是非よろしくお願いしたいなと思います。
○吉岡茂 委員長 他に質疑、よろしいですか。
◆鹿浜昭 委員 私から2点ほど、まず1点は、足立区校外施設の関連なんですけれども、評価結果は鋸南自然の家が40点中34点、日光林間学園が36点ということで、昨年度より両方とも2点ずつ点数が下がっているかと思うんです。
そんな中で余りにも低い点数があったので、鋸南自然の家では事業の取り組みで、指定管理者が4点、担当課が2点、ここが半分の点数と、あと、日光林間学園が一番下の管理状況の中で収支状況ですか、ここが5点のところが2点ということで、この評価内容をちょっと教えていただきたいんですけれども。
◎
学務課長 鋸南自然の家のほうは賄いのほうなんですけれども、ちょっと髪の毛が入っていたりとか、そういったようなことがあって、それでは評価は上げられないということで評価が下がっていたというのがあります。
あと日光林間学園のほうなんですけれども、日光林間学園は、実は本社のほうが福島原発の関連施設があって、そこからの補償金をかなり全体の法人としての収益の中で入っているので、依存性が高いんじゃないかということから、ちょっと評価が下がっているという内容でございます。
◆鹿浜昭 委員 ちょっと経営状況が、5点中2点というのは、収支状況なのであれなんですけれども、何とも厳しい状況なのかなという感じを受けたので、その辺しっかりと今後も見ていっていただきたいなと思います。よろしくお願いします。
もう1点が、江北小学校と高野小学校の適正規模・適正配置の件なんですけれども、まだ実施計画(案)なので何とも言えないんですけれども、平成34年度に統合ということで書かれていますけれども、平成33年に東京女子医大が予定であるかと思うんですけれども、そうするとこの江北地区が、恐らく昼間の人口が4,000人から5,000人増えるということで大体予想されているかと思うんですけれども、恐らく何と言うんですか、人口も相当変化があるのかなと思うんです。この平成34年に予定しているというのは、どういう点からこの辺を決められたのか教えてください。
◎学校適正配置担当課長 平成25年に前の実施計画(案)を出させていただいて、その後、地域からの要望があって比較検討等を行ってまいりました。昨年の段階で平成34年度以降、統合の可能性があるということを学校説明会等で説明してまいりましたので、今回についても5年前、今年から見ると5年前ですけれども、昨年から言っているということで平成34年の統合ということで進めてまいりました。
あと、人口の話については、昼間人口ということになろうかと思いますけれども、そういった説明会でも質問等がございました。通勤時間とか通学時間、そういったときの安全対策等を図りながら、学校についてはやっていきたいと考えております。
◆鹿浜昭 委員 昼間人口だけでなく、恐らくこれから当然エリアデザイン計画もありますし、いろいろな意味で、恐らくまち全体が大きく変わると思うんです。何で翌年度にも計画したのか、時期尚早というか、ちょっと期間を見てからのほうが、私はいいのかなと思ったんですけれども、何で1年後になったのかが、ちょっと納得しづらい、統合に関してはある程度、この間の一般質問でもさせてもらったので理解はしているんですけれども、時期的なものがちょっと、まだその辺を見極めてからのほうがいいのかなというのが私の意見なんですけど、その辺、どうお考えですかね。
◎学校適正配置担当課長 人口の推移につきましては、これまでも見てまいりまして、今後についても大規模な集合住宅ができるとか、そういう可能性については極めて少ないと思っておりますので、そういった意味では統合の新校舎を建てる段階で、若干の人口増については吸収できると考えておりますので、これまでどおり計画を進めていこうということで、この時期にさせていただいたところです。
◎
学校教育部長 施設更新というタイミングがございまして、江北小学校が昭和41年建設、それから、高野小学校につきましては昭和37年に建設ということで、既に両校とも50年以上経過している建物であるということで、近い将来、施設更新をしていかなければならない校舎であるということが、そのタイミングになっているということでございます。
◆鹿浜昭 委員 当然、施設更新とか、意味はわかるんですけれども、耐震もしっかり、この2校とも足立区全体も100%耐震もやってありますし、その辺でまちの雰囲気ががらっと変わるような感じがするんですね。昼間人口が4、5千人増えるということは、交通量から何から全てが、まち全体が変わってしまうような感じがありますし、その辺をちょっと見極める時期もあるのかな、時間もあるのかな、必要なのかなとちょっと思ったものですから、その辺はしっかりと地域要望、この前も話したとおり、聞いていただいて、しっかり、とにかく地域に愛される学校というのが基本中の基本だと思いますので、その辺も含めて、これから統合協議会も新たに立ち上がっていくかなと思うんですけれども、聞いていただいて進めていただければと思います。
ここで人口の増加というのは、こちらの統合実施計画のほうにあるんですけれども、江北五丁目で264人の人口増加があって、大幅な人口増加はない状況ですということで書かれていて、江北地区もいろいろな意味でこれからもそういう形になっていくかと思うんですけれども、ここに何で扇小学校まで書かれているので、ここはちょっと統合とは関係ないのかなと思うんですけれども、この辺の意図は何なんでしょうか。
◎学校適正配置担当課長 ガイドラインのときにエリアごとに取り組めるエリアということで指名させていただきました。こちらの江北エリアについては、扇小学校も含めてということで、地域で見ていくということをやっております。
扇小については、この江北エリアの南側をカバーするために必要ということで、このエリアとしては江北小学校と高野小学校を統合するということで、扇小も含めてエリアとして検討したということでございます。
◆鹿浜昭 委員 よくわかりました。
○吉岡茂 委員長 よろしいですか。
◆
鈴木あきら 委員 私からも幾つかあります。
まず、江北小学校と高野小学校の部分なんですけれども、東京女子医大が来るということで、当然まちが今大きく変わるというのはわかるんですけれども、もちろん交通の通行の増ということと、あとお互い隣接しますから、当然、音の関係ですね、学校のほうの音が病院側でどうなのかということと、また救急車等が出たり入ったりがかなり多くなるということで、学校に対しての多少のことが入るんじゃないかということの関係で、今後、地元の町会・自治会を初め、いろいろ説明会があって、それで基本設計に入ってくるんでしょうけれども、その辺のことというのは、施設をつくる上で十分配慮した上でやっていただきたいというのはもちろんあるんですけれども、その辺はいかがでしょうか。
◎学校適正配置担当課長 まず、交通のほうですけれども、9月20日に地区計画変更の住民説明会がありまして、そのときに、そういったご質問も出ました。それが1番の心配ということで、今現在もおしべ通りが凄く混んできているということのお話があったので、一昨日、月曜日、私行ってきましたけれども、朝7時半から8時半まで周辺を回りましたけれども、私の感覚では非常に空いていて穏やかな感じでございました。
ただ、病院ができてからの話が問題になってきますので、その辺については通学路が変わるのに合わせて、合同点検等を行って、必要な対策は当然講じていくということでございます。
隣接の問題については、お互いに隣に何が建つかというのはわかっておりますので、これから設計とか協議の段階で、そういったことも当然、配慮してやっていくというのと、病院と隣接している学校というのも、他の地区にもございますので、そういったものを参考にしながら進めていきたいと思います。
◆
鈴木あきら 委員 もちろん施設の音の関係や何かは、今からかなり準備して計画していけば大丈夫だと思うんですけれども、通行量というのはふたをあけないとわからないという部分で、もちろん想定はしていても、想定以上の通行というのがある可能性が十分高いので、それを具体的に、今の状況だけでなくて、今、例えば観光名所でやったところで全然意味がないので、その辺よく幹線道路の横にある学校も幾つかありますから、そういったところも十分研究しながら、事故のないようにしていただきたいというのが1点ありますので、是非、要望としてお願いいたします。
次が学力調査の関係なんですが、小学校はかなり率も上がってよかったなと結果が出ているんですが、中学校ですね、もちろんその差が拡大したと、全体的に正答率が上がってはいるんですけれども、東京都なり全国の平均もかなり上がっているので、差が拡大してしまったということなんですが、その辺の原因というのはどのように分析をしていらっしゃるのでしょうか。
◎学力定着推進課長 今、鈴木委員おっしゃったとおり、それぞれの都道府県では相当、頑張っています。足立区も頑張っていますけれども、それに追いつかなかったわけですけれども、やはり学校体制が整い、補習体制が整っているところは、国の平均を上回る結果が出ております。
一方、そうではない、あるいは学校によってそれぞれの課題がある学校については、点数がとれないという傾向もあります。それは、国の調査、区の調査も同様な傾向を示してございます。
ですから、点数がとれなかった、平均値を上回らなかった学校については、この後も区としても指導を入れていくということをしていきたいと考えてございます。
◆
鈴木あきら 委員 区の調査のときもやはり中学校は伸びていなかった部分があって、当然、全国の調査にしても同じような結果がある程度行ってしまうのかなと思ってはいたんですけれども、そういった意味では、かなり対策というか、今回は特に数学と国語だけで英語がないわけですから、そうすると英語があったらもっとひどい部分が出てきたのかなと思うんですが、その辺の今後の区教委としての取り組みの仕方というのはどうなんでしょうか。
◎学力定着推進課長 平均正答率が低かった学校等については、区の傾向と同じだということ、先ほど申し上げましたけれども、対策につきましては、それぞれの学校ごとに学力向上アクションプランというのを、この区の調査結果を受けて立てていただいております。それを実際にきちんと履行していくということで、対策ということを考えてございます。
また、英語ですけれども、英語は今の予定ですと、国から示されておりますのは平成31年度ということですので、それに向かってきちんと全学年バランスよく英語力をつけていこうということで、今、対策を講じているところでございます。
◆
鈴木あきら 委員 もらろん、教育というのは短期間でどうのこうのってなかなか難しいので、本当にじっくり長期的にやっていかなくちゃいけないということと、もう一つは、小学校が上がっているということは、小学生が今後、中学校に上がっていくということになると、期待も結構高くなるかなと思っておりますので、是非その辺、よく取り組んでいただきたいということを思っております。
それから、14ページのほうですけれども、先ほども
佐々木委員がおっしゃっていましたけれども、子育てホームサポート事業の「月ぎめ預かり」のほうなんですが、もちろんこれは代わりに保育ママとか、一時預かりでということなんですけれども、もちろん今現在21名ですか、100時間の利用者が6名と100時間未満が15名いるわけですけれども、この方たちに本当に保育ママと一時預かりで大丈夫なんだよと、どこまで伝わるか、つなげることができるのかどうか、まだまだ今だけでは不安があるので、その辺、大丈夫でしょうかというか、もうちょっと具体的に。
◎こども家庭支援課長 先ほど個別に対応していきたいということで話させていたたいたところでございます。まず、事業者のほうから案内してもらったりとか、あとは入園の
パンフレット、これからでき上ったらお渡ししたりというようなこところで、その中でも一時的な預かりということは書かれているところでございますし、また、この地域支援的な側面の強い子育てホームサポート事業を組み合わせということもありますので、本当、個別に、丁寧に説明させていただきたいなと思っているところでございます。
◆
鈴木あきら 委員 一時預かりのほうはまだ多少余裕があるかと思うんですが、保育ママのほうも余裕があるかと言ったら、そうでもないような気もするんですけれども、それが大丈夫と言える根拠というのは、まだ伝わらないですが。
◎こども家庭支援課長 100%大丈夫ということは申し上げられないと思います。ただ、統計的なところで、4月の入園のときのところで、待機児のほうの担当というか、地域別のところで、逆に空いている部分があったと考えているところでございます。
例えば小規模保育の短時間部分だとか、あと家庭的保育の部分でも空いているところがあって、あくまでも月ぎめって100時間と申し上げました。要は、本当に短時間の預かりという部分ですので、そういった部分はそちらのほうでも吸収できるだろうということは考えているところで、100%とは申し上げられないんですが、個別にそういった質の高い制度のほうをご案内させていただきたいと考えております。
◆
針谷みきお 委員 まず
報告事項の1番から、江北小学校と高野小学校の適正規模・適正配置ですが、これは鹿浜委員からお話がありましたように、この区の人口推計でいいのかという質問だったと思うんです。私も実はそれは凄く疑問に思っていて、例えばこの間、統廃合をやった千住地域の人口増、それから、新田小中一貫校、新田小中一貫校なんか63学級ですよ、あり得ないような状況になっていると。
これは、どうしてああいう人口推計を見誤ったのかということに関する区教委の反省が必要だなと思っているんですけれども、その辺については、今までも何回も言っているのであえて言わないんですが、今回のこの計画の中で、私は同じようなことがあると思っているんですよ。
どうしてかと言うと、16、17、18ページにそれぞれの学校の基礎データがあるんですね。江北小学校と高野小学校、扇小学校って出ていますね。この推計の起点というのは、0歳児から、今、生まれている子どもですよね。ちょっと確認します。
◎学校適正配置担当課長 おっしゃるとおりです。
◆
針谷みきお 委員 これが私は誤りだと思っているんですよ。今までも新田のときも千住のときも、今、実際に生まれているお子さんを起点に増えているか、増えていないかとやっているんですよ。なぜ新田も千住も失敗したのかと言ったら、そこに開発や新たなまちづくりがあって、推計をした段階では増えないだろうと、大丈夫だと言い張っていたんだけれども、残念ながら急増して、新田みたいに一つの学校で63学級なんてあり得ない数字が実際に出て、また新たに、今度はバス通学で校庭まで行って体育の授業はやらなきゃいけないって、こんなのって普通の学校ではあり得ないことですよ。足立区みたいな都心で、そういうことをやってしまう区の、この人口推計の誤りの教訓を、私はこのデータというのは学んでいないと。
鹿浜委員もおっしゃったように、日暮里・舎人ライナーの沿線開発にしても、東京女子医大の東医療センターの移設にしても、私は本当にまるきり変わると思います。
私は同じ過ちは3回やるべきじゃない、もう2回やっているんですからね、同じ過ちを3回繰り返したら、足立区政の信用は区民に対して全く失墜します。特に人口の推計のことに関しては。
だから、0歳から出発しちゃだめなんですよ。そう思いませんか。お答えをお願いします。
◎学校適正配置担当課長 日暮里・舎人ライナーが平成20年3月に通って、この間ずっと人口等も見てきております。
あと、千住や新田との反省も踏まえ、当然踏まえていますけれども、この通学区域内に大規模な工場ですとか生産緑地等もありませんので、そういった大規模な集合住宅がどんとできるようなことはないということで、この実施計画(案)を立てさせていただいております。
◆
針谷みきお 委員 オウム返しの答弁、いいですけど、それしか答えられないんだよね、要するに出発点ゼロから行っているから、だけど、実際に失敗した新田や千住では、それ以降に大規模な開発があり、お子さんが生まれ、そして本当に毎回、
学校教育部長も教育長もかわいそうなぐらい、いろいろなところに行って謝っているんでしょう。
そんな事態に、またやるんですかという危険性があると、これは最も地元でわかっている鹿浜委員が指摘しているわけです。そこはよく考えないといけない、だから児童数が減るという問題については平成34年でいいんですかと、私は真摯に受けとめる必要がある。
もちろん、我が党としては、仮に小さくなっても統廃合すべきじゃないという基本的なスタンスは変わらないし、教育委員の先生も小規模校としての良さを生かすと、
子どもたちに本当に行き届いた教育をやるという点で、小さくなっても残すべきだと思いますけれども、それは我が党の主張だから、ここでこれ以上展開しませんけれども、ただ、実際に膨れ上がってしまって、
子どもたちに、地域の皆さんに大変迷惑をかけるようなことになりゃしないのかという心配については、重く受けとめる必要があるし、私は非常に危険だと、これは指摘しておきますので、地元に、そういう観点で、区の言い分だけを言って大丈夫なんだって何回もやって失敗しているんだから、そこはよろしくお願いしたいと思います。
こればかりやっているとあれなので、次に、4番の国の全国学力・学習状況調査の調査結果についてということなんですが、これは前の委員会でも
鴨下委員から、学力向上の件で、これは区の調査だよね、正解率もよくなった、向上したと言っているけど、それに至る経過はどうなったのかという話もしているんですが、
鴨下委員の意見と私の意見、そのとおりだと思うのね。
それで問題は、今回、文科省がこの学力調査の結果についての発表の仕方という通知文、調査結果のポイントというのが出ているんですが、どういうことが冒頭書いてあるか確認したいんですけれども。
◎学力定着対策室長 今回の国からの発表方法につきましては、都道府県の値につきましては、これまで少数点以下まで出していたものを整数値で出すということで、零点何ポイント等で過度に順位づけするとか、そういうことがないようにということの趣旨のものだったかと思います。
◆
針谷みきお 委員 そういうこともあるだろうけれども、冒頭は違うことが書いてあるんですよ。ちょっと読みますよ。
文科省では全国学力、学習状況調査の結果の公表に対して次のような載せ方を、ちょっと省略しますが、書いてあって、本調査に関し、仮に数値データの上昇のみを目的としていると取られかねないような行き過ぎた取扱いがあれば、児童・生徒の学力や学習状況を把握、分析し、教育施策や教育指導の改善、充実に活用するという、本調査の趣旨目的を損なうものでありますと。そのため、平成28年度結果公表に当たっては、数値データを上昇させることが主たる関心事とならないようにする観点から、以下の点に留意してというので、いろいろな教科に対する調査結果だとか、クロス分析だとか、都道府県の正答率とかいろいろ書いてあるんですよ。
私は先ほども委員の質問を聞いてみると、小学校の平均正答率が上った、通過率が上ったという、まさに文科省が指定しているような議論になっているんですよ。前回、
鴨下委員が指摘したのは、なぜそのような学力の向上があったのか、どういう点が足立区に足りないのか、こういうことをもっと出してくださいと言っているんですね、そうだよね。
だから、そういう公表じゃないんですよ、これ、文科省が危惧した指摘のとおり、つぼにはまった結果の出し方、これではよくないと思うのですが、その点についてはいかがですか。
◎学力定着対策室長 数値自体は客観的な一つのデータではありますので、これはお示しするということ自体は問題ないかとは思っておりますけれども、ただ、単に数値だけではなくて、例えばどういった問題が
子どもたち苦手としているのかですとか、どういった形の問題を今後
子どもたちに解かせるようにするですとか、その他にも、例えばアンケート調査の結果を見ますと、足立区の学校では好きな授業がありますかという回答は、他の全国値よりも高いようにはなっておるんですが、一方で、授業の中で話合いをしている授業はありますかという回答につきましては低かったりとか、そういうような結果も出ておりますので、そういった学力、それから、学校生活に関わるようなデータを、もう少し掲載するなどして、区民の皆様にも理解していただけるように、もう少し配慮を今後考えていきたいなと思っております。
◆
針谷みきお 委員 学力定着対策室長を余り追求したくないので、その辺にとどめますが、ただ、これを見ると数字だけなんですよ。まさに文科省が言っている、どつぼにはまっちゃっている公表の仕方をしたんですよ。それは、今後の検討課題だと言ったので改善していただきたいと思うんですけれども、結果として、これがどういうふうにひとり歩きするのかということになると、
文教委員会の議論で点数が上がった、上っていないという、こういう議論になるの。中には平均点、全国平均レベルまで上げるべきだという質問が出たり、前にしましたよね、きょうここにいらっしゃらない方ですけど、そういうことになると、話はずっと違うことになってくるということなんですね。
それで、私、ちょっとお伺いしたいんですが、この学力テストというのは4月にやっていますよね、区も4月にやっていますよね、今、足立区では学校で何が起きているのかということで、これは区教委がどれほど押えているのか確認したいんですが、私の取材によると、4月の学力テストの前の2月に前年度の過去問題のテストを一斉に学校でやると、それを区教委に出していると聞いています。
それから、同時に4月に終わったら、今度は9月に、学校によっては10月と言うんですけれども、これも過去の問題、同様の問題のテストというか、調査をして、それぞれ区教委に報告していると、この2月と9月に学校が独自にそれぞれやった、いわゆる過去の問題、我々、過去問と言っているけど、過去の試験問題、調査の問題について、区教委は報告受けていますか。
◎学力定着推進課長 それぞれの小学校でやられていることは確認してございます。
◆
針谷みきお 委員 やられているということは、それを区教委が、区教委の指示でそれをやっているのか、それともそれは校長会で合意してやっているのか、どっちですか。
◎学力定着推進課長 教育委員会では指示はしてございません。
◆
針谷みきお 委員 していません。
◎学力定着推進課長 はい。
◆
針谷みきお 委員 していないとするならば、なぜそういうことをやるのかということなんですよ。今回ちょっとこれ確認したいんですが、いわゆる区の試験問題も、国のほうはこの資料だけではわからないんですが、区の試験問題は目標値というのを設定していますね、これは誰が設定するんですか。
◎学力定着推進課長 テストの委託事業者が、そのテストの難易度の調査をして、それで目標値を決めております。
◆
針谷みきお 委員 今回の目標値というのは、前年度より下がっている、区の場合は下げていますよね、そうすると、上がっていると言っても目標値自体が1点ポイント以下だけど下がっている。そうすると、上がるという結果が出るという一つの傾向があると。
それから、もう一つお聞きしたいのは、これも側聞したところによると、いわゆる調査を受ける児童・生徒の問題なんですが、いわゆるプライベートディスクだか、プライベートって言って、試験を受けないで個別に先生が試験を見せて子どもを指導するというのと、それから、最初から受けないという子どもがおりますよね、これについてはどの程度、何%ぐらいいらっしゃったのか、これはわかりますか。
◎学力定着推進課長 PD受検ですけれども、それは対象の方は親御さんが了承を、親御さんの了承を受けて、受けないということが前提で受けることはありません。
数値については、申しわけございません。今、手元にございません。後でお知らせします。
◆
針谷みきお 委員 これは、私の調査では、PD受検という、親御さんの了解を得て個別にやるという数も児童数も、それから、未受検者も、国語が極端に前年度から比べると増えているんですね。受けない人が増えているという傾向については、区教委は何らかの分析なりしていますか。わかんない。
◎学力定着推進課長 科目ごとの増減については、把握をしてございません。ただ、最初は来なくて、時間がたって遅刻をしてきたというのは、数の増減であるということは承知してございます。
◆
針谷みきお 委員 これについては、外国の児童、外国出身とか、そういうことなのかなと実は思っていた、そういう回答が来るかなと思っていたんですが、それはわからなければしようがないんですけれども、この未受検者が増える、数%増えるだけでも平均点は上るんです。そういう点から言うと、これはPD受検については学校の判断で親御さんに、このお子さんは受けないでプライベートにやりますよと学校で判断をしているということですか、それとも親御さんから、うちの子どもは無理ですよと来るのか、どっちですか。
◎学力定着推進課長 基本的には全員が受検をするということで進めておりますけれども、特に日本語が厳しいお子さん、それから、教室の中でじっとしていられなくて、通常の受検ができないお子さんについては、学校側のほうから保護者の方にどうですかというお声がけをしていると聞いてございます。
◆
針谷みきお 委員 これについては、今後の課題なんですが、いわゆる学力テストの調査の前後に過去問をそのようにやらせるということになると、授業時数がどのぐらい削られるのかと、私は思うんですね。
それ以外に、学校ごとによると、それ以外にも過去問の試験を学校の中でやっているということなんですが、これについては各学校のいわゆる過去問の調査、それがどのぐらい、何時間ぐらいやっているかを各学校に調査したこと、ありますか。
◎学力定着推進課長 私どものほうではやった覚えはありません。
◆
針谷みきお 委員 教育行政というのは難しいところがあって、区教委の思いがそのまま学校に伝わるとは限らないんですよ、それはご存じのように。学習編制権にしたっていろいろなことについても、校長先生に職権はあるわけですから。
そういうことについては、その学力テストをやることによって逆に通常の授業が遅れてしまっているという学校もあるよという話も聞くんですね。私、全部とは言いませんよ。言わないけど、そういうこともあり得るのかなと、そうなると、このテストで基礎学力の向上を図りたいと言っている区教委の狙いが、実態的に言うと、その校長先生の思惑なり、自分の考えでテストの平均点、通過率を上げたいという、この悪い動機ではないと思うんです。ただ上げたいのは、誰だってだめだとは言わないんですけれども、それが得てして逆効果になる危険性というのは、私は分析する必要があるのではないかと思っているんですよ。
現実にこのように、少なくとも過去問の試験を受けるために年2回、そのようなことをやっているのを、区教委は報告を受けている。
それから、それ以外のものはわからないと言っているわけですけれども、実際問題としては、その辺も含めて、本当に
子どもたちにより良い、先ほど誰かが言ったように、この学校が大好きだとなるような、そういうことに関しての分析を、私は絶対に必要だと思っております。その辺については、今後の問題として考えなければいけないと思っていますけれども、この
報告事項に対する質疑としては以上にして、その他・・・。
◎教育長 教育委員会としては、その学力テストの平均値をもって学校を比較したりとか、そういうことは、そういうつもりは全くないんですね。学力テストというのは、あくまで個々の
子どもたちがどのぐらいできたのか、じゃあ足りないところはどこなのかと、これを確認して更に勉強して成長していくと、これが狙いです。したがって、例えば2月に何やっているかというと、自分の実力がどのくらいなのかということを知って、足りないところを補填して試験に臨む、あるいは試験の後、9月、10月とおっしゃいましたけれども、それは、その結果をもってどこが足りないか、それを補習した上で、じゃあどこまでできたのかということを検証するためにやっているものであって、授業日数を減らして過去問をやってテストの成績上げるためだとは思っていないです。
そういうことがもし校長たちに、教育委員会の私の思いが伝わっていないとすれば、まさに間違いだと思っていますので、これはしっかりと各校長に私としては伝えていきたい。
それから、過度のそういった学力テストに絞った特訓みたいのをやっていたときがあるというのはお聞きしたことがあるので、それについては昨年だったと思いますけれども、そういうことがないようにということで指示をしたと、こういう記憶もありますので、それについては徹底をしていきたいと思います。
繰り返しますけれども、学力テストの意味というのは、個々の
子どもたちの成長を促すためにやっているものであると思っております。
◆
針谷みきお 委員 その他で不登校の関連でこの問題があるので、以上で終わります。
◆へんみ圭二 委員 財政状況が厳しい中で新たな統合の学校をつくるために30億円以上使うというのは、どうなんでしょうというお話をしてきましたけれども、こうして(案)が示されたということで、私が思っているよりも財政状況というのは厳しくないんだなと思うところもありますけれども、この高野小学校と江北小学校が空き地になるということになりますから、例えば千六の場合は防災広場に変わるまでに十何年も塩漬け状態ということがありましたし、更に千五小も今の段階では活用方法というのも余り見えてきていないというところで、この江北小学校と高野小学校が空き地となった場合の活用方法というのは、いつごろまでにしっかりと明確に提示をしていただけるのでしょうか。
◎学校適正配置担当課長 初めの経費的なお話についてですけれども、8月の
文教委員会で比較表を出させていただきました。統合することによって、1校当たりの改築経費約48.6億円かかりますので、それが1校分なくなるということです。
あと年間の管理運営費が約9,000万円かかっていますので、50年スパンで見れば、改築経費と合わせて統合することによって3億円のメリットがあるということで用地購入についても総合的に判断したということでございます。
あと、跡地の活用につきましては、教育委員会ではなかろうかと思いますけれども、今、実施計画(案)をお示ししました。この実施計画(案)の(案)がとれて、正式に何年にどこが空くというのが決まってまいりますので、それから検討を始めていくということになろうかと思います。
◆へんみ圭二 委員 エリアデザインの関連もあると思いますから、この
文教委員会ではそれほど突っ込んだ質疑というのはできないかもしれませんけれども、しかし、小学校という大きな土地が塩漬け状態でずっと放置されてしまうというのは、区にとっても、それこそ財政的にももったいない話だと思いますから、その辺りは現段階からこの統合地域協議会を立ち上げるということですから、そういったことも踏まえた上で地域の方々としっかりと話合いをしていくべきではないかということを申し上げたいと思います。
それから3番ですね、指定管理者の評価結果についてなんですが、先ほど点数が低いことについての質問がありました。鋸南自然の家の賄いと衛生管理の取り組みについて、髪の毛が入っていたり、何かしたから余りいい点数は与えられないということだったんですけれども、この鋸南自然の家の指定管理者の評価について、昨年度も指定管理者は、自らは5点とつけていたところ、担当課は3点とつけていたというところで、やはり低い評価になっていたのが、この鋸南自然の家でありました。
しかし、今回、指定管理者自身も去年5点だったものを4点に下げて、そして担当課の評価も3点から2点に下がっているということで、去年の厳しい評価というものの反省というものが全くなされていないんじゃないかと思うのですが、その辺り、区としてはどのような指導の仕方だったのでしょうか。
◎
学務課長 今回、この評価をするに当たって、昨年度に委員の方から指摘をされたことについて、どのように改善をしているのかというような書類も出していただいて、結局、単年度で終わるのではなくて、きちんと前の年からローリングをするような形で改善をするようにしているところでございます。
ただ、残念ながら髪の毛だったりとか、あとは醤油の賞味期限切れとか、ちょっと幾つかあったりとかもあったので評価点としては低くなってしまいましたけれども、指定管理者の意識としては、それは改善したいということは高まっているというのは感じているところでございます。
◆へんみ圭二 委員 改善したいという意識があったとしても、やはり指定管理者自身が5点から4点と評価を下げているというのは、こうした衛生管理の部分が全く改善されていないと見ざるを得ないですから、その辺りは区としてもしっかり厳しく、更に指導して改善を来年度はもっといい評価を生み出せるようにしていただかなければならないと思いますので、しっかりとお願いします。
それから、学力調査の結果についてなんですが、るる質疑がある中で数値の上昇が目的となってはならないという文科省からの通知というものもお話にありましたが、私としては、それもわかるんですが、低下をするよりは上昇したほうがいいというのは、もちろん当たり前の話ですので、なるべく数字というものが上がっていくほうがいいんだと思うのです。
例えば私が通っていた母校の東加平小学校という小学校は、こうした学力テストの成績が非常に数値がよくなってきたということで文科省からの視察も来たというお話がありました。
その話を地域の方々と一緒に伺ったときに、やはり地域ぐるみで、例えば土曜日にワクワクウェーブという教室を開いて、地域の方々も採点に入って、一緒に学力向上に取り組んできたという成果が見えてきたのかなということで、地域の喜びにもしっかりとつながっていましたから、こうした学力調査の結果が良くなっているというところは、地域の方々にもわかりやすく、しっかり伝えていただくことが、地域ぐるみで学校を支えていくことにつながっていくのではないかと思います。
ただ、一方で、例えば中学校の数値が悪くなってしまっているというところを見ますと、昨年度は都との差も、国との差も両方とも縮まってきている中で、今回はこの差が逆に広がってしまったというところを見ますと、なぜこういうことになってしまったのかということを示していただきたいなというのが、先ほどからの皆さんの質問のお話なのかなと思います。
小学校の場合はしっかりと国や都との差もなくなってきたというところがあるにも関わらず、この中学校の場合は差が広がっているということについて、去年はどのような対策をしていたから国や都との差は中学校で縮まったけれども、しかし、今回はどこがだめだったのか、そういったことをわかりやすく示していただきたいなと思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。
◎学力定着推進課長 毎度の結果を受けて、それぞれの学校ごとにそれぞれの状況はどうだったのかということは分析をしているんです。それは学校の体制であったり、教員の指導力不足であったり、あるいは児童・生徒に課題があるということがあるなど、様々なんですね。それを一つ一つ公表することは、まとめて記載することはできませんけれども、それぞれの学校ではそれぞれの分析をして、対応策を講じているということをお伝えしたいと思います。
◆へんみ圭二 委員 それぞれのいろいろなケースがあると思いますから、おっしゃるとおりなんだろうと思いますけれども、先ほどの質疑の中でも、頑張っている学校は成績も数値も良くなっているんだけどというお話だけでしたり、それから、これだけの報告ですと、区はどういうことをやって、何が反省点としてこれまでやってきたのかということが、議会としてもなかなか見えてこない部分がありますから、全てというわけではなくても、例えばどういった取り組みがよかったから成績向上につながった、それから、こういった面がまだまだだったなということを重立った部分だけでも示していただかないと、なかなか区の今の状況というものが見えてこないと思うんですが、いかがですか。
◎学力定着推進課長 へんみ委員のご指摘のことについて、例えば区の施策の取り組みでどのような成果があったのか、要は学校での取り組みはこのような取り組みをしたから、このような成果がつながったというような、そんな公表ができる、広報ができるように研究してまいりたいと思います。
○吉岡茂 委員長 他に質疑、よろしいですか。
質疑なしと認めます。
○吉岡茂 委員長 次に、その他に移らせていただきます。その他何か。
◆
針谷みきお 委員 本会議の鹿浜委員の質問、私は大変評価しているんですが、子どもの不登校の問題で足立区の状況が非常に芳しくないということで、平成24年からこの5年間、足立区だけが不登校が倍増していると、そして国全体では1.1%台なんです。それが東京都は2%台、そして足立区が平成24年は3%台だったので、それでも高いんですが、それが6%になっている、倍になったと。
これは、東京都全体はそれほど不登校は増えていない。若干増えていますけどね、若干増えているけれども、びっくりするような増え方はしていない。これについて、私はどういう答弁があるのかなと大変注目していたんですが、答弁は、よく個々のケースがいっぱいあってわからないという答弁だったですよね。十分よくわからないということだったんですが、これについての、私、そういう答弁については非常に、この問題についての分析がされていないのかなと思ったんですが、わからないと答弁した趣旨はどういうことなんですか。
◎教育指導課長 こちらは分析をしているところなんですけれども、学校の教員から聞くと、不安がある、学校自体に自分が不安を持っているというところでしかまだ把握ができていないのが現状ですので、答弁でもお答えしましたが、こちらまさに喫緊の課題と思っておりますので、洗ってまいりたいと思っております。
◆
針谷みきお 委員 それで、実はこれは昨年の9月6日に、足立区総合教育会議で一本に絞って集中審議しているんですね。そうですよね、多分ここにかなりの方が出席されて、私は議事録を全部読みました。その中身というのが、必要な分析がされているのかなという疑問を持ったんですね。
どうしてかと言うと、これについては個々のケースと、それから足立区だけが当然、平成24年度から大きく不登校が増えているというのは、実際に
子どもたちが、2000年ぐらいまでは足立区は全国レベルより不登校少ないんですよ。つまり学校が好きだったんです、皆さん、子どもが。全国平均より少なかった。それがなぜ急速に足立区が不登校が増えたのかというところの分析に当たって、いろいろなことを言っている議事はあるんですけれども、どうも話は家庭のお子さんのことであるとか、個々のケース、個々のケースの不登校に至った経緯についての話はあったにしても、足立区が打ち出した教育施策、例えば私は平成24年度からやった教育次長制度、教育次長制度というのは我々は反対しましたけれども、区教委の考えを各学校に徹底するためにあの制度をつくったんですね。これかなり強力にやられた。そのために学力調査、これちょっと話は戻りますが、学力調査の点数を引上げる、少なくてもあの当時、次長は中学生が新聞が読めるように、コンビニで買物ができるようになるため、最低これを身につけさせるんだという、私はとんでもない目標だと思ったけど、そういう話があって、基礎基本だ、基礎の学力定着だと言って学力テストをかなりやっていったと。
これとの関係というのはないのかという分析、そういう教育委員会が打った政策に対して、
子どもたちの反応がその不登校が増えてしまったわけですから、そういういわば大きな見方ですね、個々のミクロ的な発想でなくて、マクロ的に大きく教育政策との関係はないのかという分析を、私はやるべきだったんだろうと思うんですけれども、その点はいかがでしょうか。
◎教育長 不登校には様々な多分、要因があるということで、今、答弁させていただいたわけですけれども、もっと科学的に分析する必要はないかということで、私としては、この間の答弁では不十分だと思いますので、今後、専門家を入れて分析するなどの検討を始めたい、これは早速やりたいと思います。
◆
針谷みきお 委員 かなり私が言わんとしているところの回答が出たので、これ以上余り突っ込まないようにしますけれども、やはり不登校の倍増というのは、学力テストに頼った教育の問題というのは、あると思っているんです。
実は私、注目して、今回の情報連絡の中の13ページに、中1夏季勉強合宿の実施についてとあるでしょう。これ、中学1年生で基礎学力の定着を図ると言っていた、これを約生徒150名程度、先生も動員して鋸南自然の家で350名でやりましたよね。これのやり方というのは、非常に私はやや問題があるのかなと思っているんですが、これについての、多分そちらは良かったと、よく勉強がわかって良かったという評価をしているのかもしれないけれども、そうじゃない意見がかなりあるということは聞いていますか。
◎学力定着推進課長 そうじゃないという部分で、どなたが言っているのかということがちょっとわからないのでお答えできませんが。
◆
針谷みきお 委員 私はそういう批判なり意見というのは、聞いていませんかと聞いているんですよ。
◎学力定着推進課長 参加した教員、それから、児童についてのアンケート調査については満足度が非常に高いとありますけれども、学校の先生方の中で、中1学習への従事に当たっては、なかなか厳しい従事ではないかというご意見等があることは存じ上げております。
◆
針谷みきお 委員 聞いていると言ってくれればいいんですけど、アンケートも私も見ているんですよ。そうすると、やっぱりかなり過酷なスケジュールで、本当、集中的に訓練をやっているんですよ。ところが、そのお子さんが帰ってきて、夏休みこれやって、これ確か5年目でしょう、やって、その後、その基礎学力がそのお子さん、追跡調査していると思うんですが、どの程度上がっているという理解ですか。
◎学力定着推進課長 データ的にはちょっと詳しいことは持っておりませんけれども、3分の1程度はそのまま継続するか上昇している、ところが3分の2ぐらいは、やはり継続するか、やや落ちていくということで、これは小学校の段階の基礎的なもの、それから、中1の前半の部分については合宿に行ってマスターするんですけれども、それ以降の学習事項について習得が遅くなるということで落ちてしまうという結果だと把握してございます。
◆
針谷みきお 委員 これね、学力テストと基礎学力は測定するということと、それ自身別に私は否定していないですよ。ただ、そのことと、文科省が言っているように、そのテストの点数を引上げるためを目的としちゃって、実際に
子どもたちの成長、本当に人間力をつけるというところに至らない結果に及ぶこと、これが私はあり得ると思っているんですよ。
だから、区教委の皆さんがそういうふうに悪くしていると、私も思っていませんよ、そんな誰もいないと思うんだ、多分、ただ、先ほども言いましたように、学校というのは校長先生が片方にいて、区教委の考え方はそのままストレートに入るわけではないということですし、また、例えば池に石をぽんと投げたら、他の部だったらストレートに波紋が広がるけれども、学校の場合は必ず管理職が、校長、副校長先生がいるわけですから、学習指導……。
○吉岡茂 委員長
針谷委員、話がやや元に戻っちゃっているような内容ですので。
◆
針谷みきお 委員 ああそうですか、わかりました。
そういうこともありますので、これは是非、第三者の専門委員で調査をするという教育長の答弁をいただいたので、是非それをやっていただいて、これは本当に足立区は深刻な、まさに危機的な状況だということを認識してやっていただきたい。
◆
鈴木あきら 委員 今の関連ですけれども、第三者機関でというのはよくわかるんです。ただ、その前の段階で、不登校の原因が何なのかと、学問の遅れが不登校なのか、それとも例えば友達関係なのかとか、それから、家庭の事情なのかとか、いろいろな様々だとおっしゃっていますよね、だから、当然その中で分野別ぐらいは必ず分けないことには、そういった部分では今、
針谷委員が言ったのは全てが、あくまでも全てが学問の問題だというところは言っていないかもしれないけれども、それに近いことになっていくような発言にとれるので、そういった部分でははっきりしないといけないと思うんですが、それだけ1点確認なんですが。
◎教育長 今、鈴木委員ご指摘のように、様々な課題があり、問題があるんだろうと思っていますので、そういったところをつぶさに検証させていただいた上で、不登校の
子どもたちが他区、あるいは他県に比べて多いと言われないような施策を打っていくべきだと、私そう思っておりますので、それに必要な分析をしていきたいと思います。
◆
鈴木あきら 委員 結局、学問がわからないからおもしろくなくなって不登校につながるという例もたくさんあるんですよ。ところが、つまずきじゃないですけど、あっなんだわかった、おもしろいじゃないかということが、その何%いるかというのは難しいかもしれないけど、そういった
子どもたちのためにも、こういった遅れだとか、学問に興味がわくような形というのは、これは絶対あるべきだと思いますので、その辺ははっきりと分けないといけないと思っていますので、よろしくお願いいたします。
◆
針谷みきお 委員 ちょっと鈴木委員から学問の話って出ていますけど、私は実はそういう観点だけではなくて、あえて言うならば、原点に立ち返れば、国連の子ども権利条約の権利委員会というのが2010年に日本政府に勧告というのを出しているんですよ。これは、精神障がいとか不登校とか、中途退学とか、いろいろな問題について、日本の教育行政の問題点をかなり、ずばり指摘しているんです。これ一個一個やってもいいんですが、時間がないので、そういう観点を含めて幅広い角度から、この子どもの不登校の問題だけじゃない中途退学、自殺、いじめ、こういうものが全体的に絡んでいますので、鈴木委員が私の質問の理解が違うふうに捉えていたので、そういうことですので、その国連の子ども権利条約の勧告も重視していただきたいということを言っておきますので、よろしくお願いします。
○吉岡茂 委員長 他に質疑ございますか。
質疑なしと認めます。
以上をもちまして
文教委員会を閉会いたします。
午後零時04分閉会...